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EC-CUBE2から4へバージョンアップ。メリット・デメリット

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EC-CUBEはオープンソースのECサイト構築システムで、EC-CUBE2はその前のバージョンとして長年利用されてきました。しかし、時代の変化に伴い、より高度なセキュリティとユーザビリティが求められるようになりました。そこで登場したのが、EC-CUBE4です。 EC-CUBE4は、セキュリティ対策の強化、直感的なユーザーインターフェース、多様な決済方法への対応、カスタマイズ性の向上など、さまざまな新機能と改善が施されています。一方で、EC-CUBE2から4へのバージョンアップには、データベースやテーマ、プラグインの移行作業が必要となるため、手間とコストがかかる可能性があります。また、互換性の問題も発生する可能性があります。 本記事では、EC-CUBE4の新機能とメリット、そしてバージョンアップ時の注意点やデメリットについて解説します。EC-CUBE2から4へのバージョンアップを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

EC-CUBE2系から4へのバージョンアップの必要性

EC-CUBE2系は長年にわたり多くのECサイト運営者に利用されてきましたが、時代の変化に伴い、さまざまな課題が浮き彫りになってきました。

セキュリティ対策の強化

EC-CUBE2系は2009年にリリースされたシステムであり、当時の最新のセキュリティ対策が施されています。しかし、その後のウェブ技術の進化と共に、新しい脅威や攻撃手法が出現しています。EC-CUBE2系のセキュリティ対策では、これらの新しい脅威に十分に対応できない可能性があります。不正アクセスや情報漏洩のリスクを最小限に抑えるためには、最新のセキュリティ対策が施されているEC-CUBE4系への移行が望ましいでしょう。

ユーザビリティの向上

EC-CUBE2系は当時としては優れたユーザビリティを備えていましたが、近年のウェブデザインの進化に伴い、ユーザーの期待水準も高まっています。EC-CUBE4系では、直感的でモダンなユーザーインターフェースが採用されており、ECサイト運営者とユーザー双方の使いやすさが大幅に向上しています。

新しい機能への対応

EC-CUBE2系はリリース当初から長い年月が経過しており、新しい機能や技術への対応が追いついていない状況にあります。EC-CUBE4系では、最新の決済サービスや配送方法、マーケティング機能などに対応しており、ECサイトの機能拡張が容易になっています。

将来的なサポートの見通し

EC-CUBE2系は既に旧バージョンとなっており、今後のアップデートや保守はされない可能性が高くなっています。一方、EC-CUBE4系は最新バージョンであり、定期的なアップデートとサポートが継続して提供される予定です。長期的な視点から見れば、EC-CUBE4系への移行が賢明な選択肢と言えるでしょう。

これらの理由から、EC-CUBE2系からEC-CUBE4系へのバージョンアップは、ECサイト運営者にとって避けて通れない課題となっています。タイミングやコストなどを考慮しつつ、できるだけ早期にバージョンアップを行うことをお勧めします。

EC-CUBE4系へのバージョンアップ手順

Step 1: 現行システムの確認

まずは、現在運用中のEC-CUBE2系システムの状況を確認します。カスタマイズの有無、使用中のプラグイン、データベースの構造など、細かな点までチェックしておく必要があります。

Step 2: バージョンアップ計画の立案

次に、バージョンアップに向けた具体的な計画を立案します。作業スケジュール、担当者の割り当て、必要となるリソース(人員、コスト)の確保など、細かな点まで検討しましょう。

Step 3: EC-CUBE4系への移行準備

本格的な移行作業に入る前に、EC-CUBE4系の環境を構築します。サーバー要件を確認し、開発環境と本番環境の両方を用意する必要があります。

Step 4: データベースの移行

EC-CUBE2系のデータベースをEC-CUBE4系の形式に移行します。データベース構造の違いに注意が必要です。必要に応じて、データのクリーニングやマッピングを行います。

Step 5: カスタマイズの移行

EC-CUBE2系でカスタマイズを行っている場合は、それらの機能をEC-CUBE4系に移植する必要があります。コードの書き換えが必要となる場合もあります。

Step 6: 動作確認とテスト

移行作業が完了したら、EC-CUBE4系の環境で十分な動作確認とテストを行います。様々なパターンでの検証が重要です。

Step 7: 本番環境への反映

すべての作業が完了し、問題がないことを確認できたら、本番環境にEC-CUBE4系を反映させます。

Step 8: 運用監視と保守

EC-CUBE4系の本番運用を開始したら、システムの動作状況を注視し、定期的な保守作業を行う必要があります。

EC-CUBE4系のメリット

セキュリティの強化

EC-CUBE4系では、最新のセキュリティ対策が施されています。SQLインジェクション対策、XSS対策、CSRF対策など、さまざまな脅威に対する防御機能が盛り込まれており、不正アクセスや情報漏洩のリスクを大幅に低減できます。また、セキュリティパッチの定期的な提供により、常に最新の状態を維持することが可能です。

ユーザビリティの向上

EC-CUBE4系は、ECサイトの利用者と管理者の両方を意識した、使いやすいユーザーインターフェースを実現しています。

利用者向けには、レスポンシブWebデザインの採用により、スマートフォンやタブレット端末からでも快適な閲覧が可能になっています。また、カートやレビューなどの標準機能も改善され、ストレスの少ないショッピング体験を提供できます。

管理者向けには、直感的なナビゲーションとわかりやすいレイアウトが採用されており、商品管理や受注管理、顧客管理などの業務がスムーズに行えます。省力化にも貢献します。

機能の拡張性向上

EC-CUBE4系は、EC-CUBE2系に比べてカスタマイズの自由度が大幅に高まっています。開発者向けのドキュメントも充実しており、プラグインの作成やコアシステムの改修がしやすくなっています。決済モジュールやポイントサービス、マーケティングツールなど、さまざまな機能拡張が可能です。

また、オムニチャネル対応やヘッドレスコマースなど、最新のトレンドにも対応しやすくなっています。ECサイトのみならず、実店舗やSNS、広告プラットフォームとの連携など、多角的な販売チャネルの構築が可能になります。

メンテナンス性の向上

EC-CUBE4系は、EC-CUBE2系に比べてメンテナンス性が大幅に改善されています。コードの見直しにより、保守作業がスムーズになっています。また、システムのモジュール化が進んでいるため、部分的な改修や機能の付け替えがしやすくなっています。長期的な運用を見据えたシステムになっています。

このように、EC-CUBE4系にはさまざまなメリットがあります。ユーザビリティ、セキュリティ、機能拡張性、メンテナンス性などの面で大幅な改善が図られており、バージョンアップによってECサイト運営の質を飛躍的に高めることができます。

EC-CUBE4系のデメリット

移行作業の手間

EC-CUBE2系からEC-CUBE4系へ移行するには、さまざまな作業が必要になります。データベース構造の変更、テーマやプラグインの移植、カスタマイズの書き換えなど、手順を踏まないと正常に動作しません。特にカスタマイズが多く行われている場合は、移行作業の工数が膨大になる可能性があります。

互換性の問題

EC-CUBE4系は、EC-CUBE2系との後方互換性を完全には保証していません。そのため、EC-CUBE2系で利用していたテーマやプラグイン、カスタマイズコードが、そのままEC-CUBE4系で動作するとは限りません。一定の改修が必要になる可能性があります。

初期コストの発生

EC-CUBE4系へ移行するには、一定の初期コストが発生します。移行作業の外注費用、新しいテーマやプラグインの購入費、ライセンス料、教育研修費などが想定されます。中小企業にとっては、コスト面での負担が大きくなる可能性があります。

運用の複雑化

EC-CUBE4系は高機能で拡張性が高いため、それだけ運用が複雑化する側面もあります。新しい機能を十分に活用するには、スキルの習得やノウハウの蓄積が必要不可欠です。運用体制の強化が求められます。

データ移行の難しさ

EC-CUBE2系からEC-CUBE4系へデータを移行する際、データ構造の違いから、うまくマッピングできない部分が出てくる可能性があります。場合によっては、一部のデータを手作業で移行しなければならないこともあり得ます。

このように、EC-CUBE4系へのバージョンアップには、いくつかの課題が存在します。特に中小のECサイト運営者にとっては、コストや人的リソース、技術的な側面で大きな壁となる可能性があります。 しかし、EC-CUBE4系のメリットは大きいため、デメリットを十分に認識し、対策を立てた上で、できるだけ早期にバージョンアップを行うことが賢明でしょう。課題をうまく乗り越えることで、EC-CUBE4系の恩恵を最大限に享受することができます。

バージョンアップって簡単なの?

EC-CUBEでは、長年にわたり活用されてきたEC-CUBE2系において、セキュリティ上の脆弱性が発覚しました。この問題に対処するため、EC-CUBE4系への移行が推奨されています。
EC-CUBE4系は新しいバージョンとして、phpやデータベースの仕様が一新されています。そのため、バージョンアップを行う際には、様々な作業が必要となります。
まず現行のEC-CUBE2系システムのバックアップから始めます。ファイル一式、データベース、画面デザインなどの各コンテンツをしっかりと保存します。その上でEC-CUBE4系の本体パッケージを入手し、サーバーに設置することで、新バージョンのソースコードや構成ファイルが適用されます。
しかし、これだけではEC-CUBE4系への移行は完了しません。EC-CUBE2系で運用していた受注データや商品データ、カスタマイズ画面やプラグインなどを、それぞれEC-CUBE4系の環境に合わせて移植する作業が重要になります。
受注や会員情報などのデータベースの移行が欠かせませんし、独自に作成した画面デザインやプログラムコードの書き換えも必要でしょう。加えて、決済モジュールやメール送信機能などの各種プラグインについても、EC-CUBE4系対応のものに置き換えなければなりません。 このようにEC-CUBE4系へのバージョンアップは、様々な作業を伴う複雑な流れとなります。自社でその全てを行うのは困難な場合が多いでしょう。そこで、専門業者に相談しながら移行作業を進めることが賢明です。コストはかかりますが、失敗リスクを最小限に抑えられます。
バージョンアップ後は、システムの動作確認を徹底して行い、不具合があれば速やかに修正を実施する必要があります。EC-CUBE4系への移行によってセキュリティが強化されますが、移行作業自体には多大な手間がかかることを了解しておく必要があります。自社の体制やニーズに合わせて、バージョンアップの是非を慎重に判断することが何より重要です。

EC-CUBEのバージョンアップは、どこに依頼すべき?

EC-CUBEの構築を依頼する際は、実績が豊富な企業を選ぶのがベストです。EC-CUBE公式サイトでは、インテグレートパートナーとして認定された企業が紹介されています。これらの企業は、EC-CUBEの導入・運用に高い技術力と知識を持ち、安心して代行を任せられるパートナーです。豊富な実績を持つ企業は、様々な業界や規模のECサイトに対応でき、トラブルにも迅速に対応します。
このコラムを運営するEC-CTSではセキュリティ強化に伴い、「EC-CUBEの簡易バージョンアップサービス」を提供しています。お気軽にご相談ください。詳細はこちらから。

まとめ

EC-CUBE2系から4へのバージョンアップは、ECサイト運営者にとって避けて通れない課題となっています。EC-CUBE4系は、セキュリティ対策の強化、ユーザビリティの向上、機能拡張性の向上、メンテナンス性の改善など、多くの点で大幅な進化を遂げています。バージョンアップを行うことで、ECサイトの性能と利便性を飛躍的に高めることができます。しかし、バージョンアップには一定の障壁もあります。データベースの移行、テーマやプラグインの移植、カスタマイズコードの書き換えなど、多くの作業が必要となります。移行作業の手間は決して小さくありません。また、EC-CUBE2系で利用していた機能や設定が、EC-CUBE4系で互換性を持たない可能性もあります。さらに、初期コストの発生や運用の複雑化、データ移行の難しさなどの課題も存在します。こうしたデメリットを踏まえた上で、EC-CUBE4系のメリットを最大限に活かすためには、綿密な計画と慎重な移行作業が欠かせません。まずは現行システムの状況を詳細に把握し、移行に向けた具体的な計画を立案する必要があります。その上で、適切な準備を重ね、段階を踏みながらバージョンアップを進めていく必要があります。移行作業の一部は外部の専門業者に委託することも検討すべきでしょう。自社の人的リソースや技術力に限界がある場合は、移行を円滑に進めるためのサポートを受けることが賢明です。コストはかかりますが、失敗によるリスクを最小限に抑えられます。EC-CUBE4系へのバージョンアップは容易ではありませんが、将来的な視点に立てば避けて通れない課題です。メリットとデメリットを冷静に見極め、自社のニーズと体制に合わせて、適切なタイミングとアプローチを選ぶことが肝心です。ECサイトの競争力を高め、持続的な成長を実現するための投資として、バージョンアップに取り組むことをお勧めします。

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